まさかシンガポール

こんばんは。エソラです。

いよいよです。年に一度の競馬の祭典「シンガポールターフクラブ賞」が今年もやって来ます。アジアウィークと称され1994年から中央競馬で開催されている交換競走シリーズの中の1つである当レースは、2008年に東京ダート1600mで施行されてから、その後は小倉ダート1700m、札幌芝1200m、小倉芝2000mと舞台を移し、2014年から昨年までは中京芝2000mで行われていました。そして今年は京都競馬場改修に伴う振替開催のため、阪神芝1600mで争われることになります。

 

私がこのシンガポールターフクラブ賞を愛してやまない理由、それは馬券の相性がいいからです。ただそれだけです。でなければ、たかだか2勝クラスのレースにここまで固執することはありません。2014年の毎日王冠で競馬デビューを果たした私がこのレースに初めて出会ったのは、2017年7月16日でした。その日、夕方からのバイト前に一勝負しようとnetkeibaのアプリを開いた私の目に飛び込んできたレースの馬柱こそが、中京10R「シンガポールターフクラブ賞」でした。⑬タニノアーバンシーがやや抜けた1番人気に推される中、2番人気に支持されていたのは、3歳時の水仙賞から私が応援してきた⑦キンショーユキヒメでした。間違いない、このレースを制するのはこの馬だ、そして1番人気はおそらく飛ぶだろう、直感でそう感じた私は、すぐさま馬券の組み立てに取りかかりました。

3連単の1着に⑦キンショーユキヒメと①カラビナを置き、2.3着には適当に人気薄を散りばめ、19点のフォーメーションを購入しました。15時1分、全馬が一斉にスタートを切ると大外⑮スリーマキシマムが軽快に逃げ、そのまま最後の直線へ。1番人気の⑬タニノアーバンシーが一旦は先頭に立とうとしますが、外から⑥カレンラストショー⑧フロムマイハートが伸びてきます。これらは2.3着で購入している8番人気と9番人気ですので、あとは本命馬がまとめて差し切るだけです。

「ミルコはまだか!」

そう思ったその時でした。大外から⑦キンショーユキヒメが凄い脚で伸びてくるではありませんか。この時点で私はもう既に脳汁の海に溺れていました。

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「キンショーユキヒメ前に出てゴールイン!」

檜川アナの実況が響き渡ります。⑦キンショーユキヒメが見事に先頭でゴールを駆け抜け、3連単が的中しました。他の人気馬は全て馬券外に敗れたため、1637.7倍の高配当ととなりました。私の競馬人生において最も幸せな瞬間であったと言っても過言ではないでしょう。と言いますのも、私のTwitterをフォローしてくださっている方々はご存知かもしれませんが、このシンガポールターフクラブ賞のちょうど1ヶ月前に、あの憎き小豆島特別カイザーバル事件*1が起こっていました。あの事件で何もかも失った私にとって、このシンガポールターフクラブ賞と勝ち馬のキンショーユキヒメは希望の光となったのです。

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私とシンガポールターフクラブ賞の間に確かな絆が生まれたこの日、私は来年も再来年も、この先ずっとずっとこのレースと共に生涯を歩んでいくことを誓いました。その誓い通りに翌年以降も、2018年シャルドネゴールド→④レイリオン→⑩レイズアベール、2019年エスポワール→②コーカス→③スズカフューラー3連単を的中させ続けてきました。昨年は低めの配当でしたが、200円分的中させることが出来ました。

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そして2020年、慣れ親しんだ中京2000mから舞台は阪神1600mへと移り、さらに定量戦からハンデ戦となり、新たなシンガポールターフクラブ賞を迎えようとしています。しかし、姿形が変わろうとも、私が愛したシンガポールターフクラブ賞であることに変わりはありません。今年も全てをかけて全力で獲りにいきたいと思います。私と同じくこのレースを3連覇しているM.デムーロ騎手は今年も騎乗予定があるのでしょうか。願わくば、4連覇でまた彼と喜びを分かち合いたいです。

 

全てのホースマンの夢である日本最高峰のレース「シンガポールターフクラブ賞」は今週日曜日の阪神12R、発走時間は16時15分です。このレースを制した騎手や調教師にはシンガポールターフクラブ賞ジョッキーシンガポールターフクラブ賞トレーナーの称号が与えられ、未来永劫その名が語り継がれます。今年も日本の競馬史に残る新たな伝説が生まれることに期待しながら、楽しみに週末を待ちたいと思います。それでは皆様、素敵なシンガポールターフクラブ賞ウィークを。

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*1:翌週のクレジットカードの支払い金額が足りずに困っていた当時大学生のエソラさんが、別の2枚のカードを使用し、JRAダイレクトで1番人気カイザーバルに合計6万円をベットした事件。単勝1.7倍に2万円、2番人気ワントゥワンとのワイド1.5倍に4万円を賭け、現金化を目論むも、カイザーバルは4着に終わった。圧倒的な1番人気が馬券外に負けたことで、2着馬ワントゥワンの複勝は2.5倍の配当がついた。「夢ならばどれほどよかったでしょう」という、あの名曲のワンフレーズはここから生まれたと言われている。